ものづくりに祈りを込めて
手作りのものに心が惹かれるのはなぜだろう。
人々は昔、身近な植物を使い、衣服や日用品を作っていました。
家族や身近な人のため、祈りを込めながら、植物から糸を作り、草木で染め、手で織る風景が見られました。
ヨーナナは先人の知恵や技術に敬意をこめて、昔の当たり前を見直し、今につなげるものづくりを行っています。
ものづくりは祈りを形にする儀式と考えています。ヨーナナは沖縄の離島伊江島で、モノづくりを軸に、体験教室と作品作りを行っています。
1.体験教室を行う意味について
都市部では、様々な学習施設やイベント、美術館、博物館などに溢れています。
一方離島は資源が限られていること、指導者が島内に少ないことなどから、選択肢があまりありません。
体験活動というのは未だに地域格差が大きいです。
体験を通した学びは、こどもにとって発達や感情の育成、社会性を育むことに繋がる大切な機会です。
大人にとっても新たに学ぶことは心が豊かになり様々な知見の広がりにもつながります。体験をきっかけに新たな学習意欲が湧いてくる可能性もあります。
体験の機会損失は数値で表せるものではないので重要視されにくいですが、幼少期から様々な経験を積むことは今後社会を生き抜くための助けになると考えます。
島の特性を活かしながら、子どもから大人まで幅広い層に向けて多様な体験学習の機会を提供することが、豊かな島の暮らしの実現につながるではと考えています。
2.作品作りについて
「今ある選択肢を残していきたい」
日本では様々な工芸、民藝の技術、文化が広まっています。
こういった当時の当たり前の技術は、現在では伝統的工芸品としてですが、まだ残っています、
何十年後か、技術の継承が途絶え、自分の子供が、今あるものが見られない、触れられなくなるかもしれないと考えると、自分たちの世代が何か残す努力をしないといけないと思いました。
新しい技術もあり、伝統的な技術もある、そのどちらも選べる選択肢をひとつでも多く残したい。
古くからある技術を少しでも現代に伝え、広めることが未来の豊かさにつながるのだと信じています。