2024/06/25 11:44
個人販売で最も頭を悩ませるのは価格決定です。
私は商品価格を決定する基準として、正直な値段をつけることをお約束します。
まずは原価ですが、固定費と変動費に分けました。
固定費は材料の仕入れ値、梱包代、輸送費など、作品ひとつ作るにあたりかかる値段です。
変動費は、作業を行う工房の家賃、電気代、ミシン代、人件費などで、作品をひとつ作るのにいくらかかるかわからない値段です。
作品を年間ひとつつくると、固定費は低く済みますが、変動費が作品ひとつの値段に乗ってくるので膨大な価格になります。
そこで、1日の作業時間を割り出し、年間の生産量を変動費で割ったものを作品の原価に乗せました。
つまりできるだけ
・固定費を下げる(仕入れ値を落とす)
・変動費を下げる(作品の作る量を増やす)
ことで値段を下げることを考えています。
実際に販売する際は、固定費+変動費+儲け(次の仕入れ費用、研究費用)を載せて販売しています
年間に作られる作品の量、仕入れの価格は1年ごとに見直しますので、今ある値段より下がる可能性も上がる可能性もあることをご了承ください。
また、作品を作る過程でのロスをできるだけなくす取り組みをしています。
例えば皮革などは1枚革で購入した場合、牛の個体差で傷や汚れ、ほくろやしわなどが出てきます。
通常はきれいな部分だけを作品に使い、他は廃棄となりますが、
こういった部分も捨てることなく、目立たない場所のパーツや裏地に使うなど、廃棄する部分を減らします。
染めに関しても季節や気温などにより染まり具合や色味が多少変わりますが、それも自然素材の味として感じていただきたければと思います。
作品自体の質や耐久性などは担保しつつ、手作りの個性を許容できる方にご購入いただければ嬉しいです。