YOO7

2024/06/25 14:18

■革について
ハイビスカスの自然布の手織りは、実際に見ていただくととても複雑な色模様と手触りのため、他の素材と組み合わせた時にどう馴染むのかが毎回悩ましいところです。

天然素材であるため、出来るだけ手織りの雰囲気を壊さないような革を探しました。
数十種類の革を購入し、試作を行った結果、5~6種類に絞り現在作品作りに使用しています。

イタリアBadalassi Carlo社のプエブロ、国産革のサッビア、イタリアTEMPESTI社のバベル、イタリアCONCERIA 800社のブリーナ、国産昭南皮革のヌメ革、姫路本陣のヌメ革など作品によって使い分けています。
どの革もいわゆるスクラッチ加工という、革の表面に傷をつけたような加工を行うことで、表情が柔らかくなると同時に傷も目立ちにくく、経年変化も大きくなるので手織りの風合いに適した革となっています。

ヌメ革に関しては草木染めを行うので、染料の相性と革を比べながら手で染めていきます。
同じ革でもロットによって革の表情が違うので、染める回数や濃さを変更しています。
■金具について
キーホルダーなどに使用する金具は真鍮をメインとしつつ、作品の雰囲気に合わせて金メッキ加工のものを使っています。
真鍮は経年変化が魅力で重金属を含まず毒性もありません。ですが緑青と呼ばれる錆が出ることもあるので好みが分かれます。
金メッキ加工は華やかできれいな金具として使えますが、メッキがはがれると中の鉄などが見えてはげたような見た目になります。
メッキ部分を厚くすればするほどはがれにくくなりますが、コストが高くなってきます。
どのような金具を使うかは作品によって変えていますが、使いやすさ、見た目のバランス、丈夫さを考慮した金具を見つけるため、日々様々な金具の組み合わせを試作しています。